2008年6月2日月曜日

Sharon_Stone

ハリウッド女優のシャロン・ストーンさんが、中国、四川大地震をめぐるコメントについて、謝罪はしないとの考えを明らかにしました。「地震は中国当局のチベットに対する対応がよくないから起こった。これはカルマかもしれない。」と発言したことに中国で厳しい批判が吹き荒れ、5月29日に謝罪声明を発表していましたが、この声明も「私の意図とは違う」と事実上の撤回をしました。声明は、シャロン・ストーンさんが一部商品のモデルを務めるクリスチャン・ディオールを通じて発表しました。事前にディオール側と打ち合わせをしていましたが、ストーン側が作成した文案が書き換えられたと主張します。ディオールの幹部には「自分は何も悪いことはしていないし、謝らない」と伝えていたのにです。発言の真意を明らかにしたいとして作成した文案では、「発言のごく一部が切り取られて伝えられ、20年以上も慈善活動に尽くしてきた私の評判に傷が付いたことに深い悲しみを覚える」という表現が含まれていました。しかし実際の声明ではこうした部分は削られ、「私の誤った発言により、中国の人たちが悲しみや憤りを感じたことに深く謝罪する」といった完全謝罪の文面でした。これは中国でディオール商品の不買運動も起こっていることにディオール側が配慮したとみられています。しかしストーンさんはまるで自分が悪いことをしたのに同意したように見えると不快感を露わにしました。彼女の発言で、ディオールは中国内でストーンさん関連の広告を全て撤去し、今後のストーンさんの中国内での商品宣伝活動もとりやめたことを明らかにしています。ネット上ではディオール商品不買運動のほか、ストーンさん主演の映画を見ないように呼びかける動きも、また被災地の四川省各地、ネット検索大手のYahoo中国の娯楽ニュース部門など中国メディア約30社は連名で、紙面や画面からストーンさんの名前を「永久に封殺、駆逐する」といった声明を発表しています。ストーンさんの発言には確かに不用意なところがありましたが、その軽い発言に対してここまでの過剰ともとれる中国の対応もいかがなものでしょうか。数ヶ月前にもミュージシャンのBjorkさんもチベット問題の発言に対して大きなバッシングをもらっていました。自分たちに不利な発言はシャットアウトするという風習はいい加減見直す必要があるように思います。

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